3月13日、会に犬虐待のメール相談がありました。
水と餌がなく、野ざらし、散歩もしない、警察とセンターが関わってきたが助けてもらえないケースである、金属バットでの身体的虐待もある、と聞きました。
ゴールデン9匹のうち4匹が亡くなっていた1月の相談事例が頭をよぎりました。あのときも、警察と動物指導センターが関わってきたのに助けられないまま、次々に犬は亡くなっていきました。助けられたのは5匹でした。
14日、近所の相談者さんからの早朝連絡によると、「この冷たい雨の中、小屋なしだからずぶぬれになり寒さに震えている、もう1匹の犬は横たわり死にそうだ」と。
CAPIN 理事会で、虐待犬のため緊急に保護することが必要なケースと判断しました。
警察に電話をし、警察もセンターもやはり把握していたことを確認しました。命に手遅れにならないうちに速やかに動きたいので、トラブル防止のため警察に飼い主説得と保護の立会いを求めました。
私は常総シェルター朝犬当番で、昼にしか動けません。すると、みよちゃんが緊急で現場に駆けつけることになりました。9時には着くと言います。
みよちゃんに動きかたの指示をし、私は警察に9時に現場で立会を要請しました。
が、警察は、急なことであり多忙のため行かれない、放棄にあたりトラブルになったら連絡下さい、と言われました。
え?
トラブルになったら、と!
もうトラブルの渦中でしょう。
もしみよちゃんに何かあったら、責任とって下さるのでしょうか。
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個人情報等あるため詳細は書けませんが、
飼育状況はどちらの犬も、明らかな長期にわたるネグレクト虐待であり、身体的虐待もありました。ご近所の方に直接お会いし伺えたので明らかな事実です。
みよちゃんによる交渉のあと、飼い主さんは犬2匹の所有権放棄を承諾されました。
犬を動物病院へ搬送。
初期医療:
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2匹共フィラリア強陽性
(ステロイド・モキシ)
便虫なし。
ノミダニ駆除 (ネクスガード)
5種混合ワクチン
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2匹は土浦シェルターに入りました。
和尚さん、2匹の首輪つけ、リードつけ、ありがとうございました‼
【大型犬】
ラブラドールとシェパードのMIX。
28キロ弱。
【中型犬】
雑種
※2匹とも里親会で譲渡された犬だそうです。
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昼過ぎ、会員メールが回りました。
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記事タイトル:【緊急保護】虐待にあっていた犬2頭シェルター入りします
投稿者:けい
投稿日時:2017/03/14 13:24:14
おつかれさまです。
いつもお世話になっております。
昨日、取手にて虐待されている犬がいると連絡をうけ、本日虐待保護致しました。
動物病院を受診し、2頭シェルター入りとなります。
部屋はマミーとミックがいた部屋になるようですが、マミーがいたところにまいちゃんがおり、ミック部屋は空いており、その隣にトミーがいるため、部屋の調整を致します。
お世話に関しては、またご連絡致します。
人手不足であるところ、申し訳ありません。
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緊急保護のあとが、大変なのです。
フイラリア治療、日々のお散歩、トレーニング、譲渡までの長くて遠い道のり。
でもやはり動くべきときには動かねばならないと、会としても精一杯の対応を心がけています。
そして、こうした虐待にきちんと対応し、緊急保護し、再発防止に動くべき行政機関が正常に機能するために、私たちは警察や環境省や司法に訴えていくしかありません。
動物指導センターは、本来ならこうした被虐待動物を速やかに保護し治療する施設でなければなりません。
私たち民間の丸腰の市民が、命がけで飼い主と交渉し、身銭をはたいて医療費を払い、飼養して里親探しをしなければならない。
おかしな話ではないでしょうか。
動物愛護法には罰則規定まであるのに、警察も動かねば、指導センターも動かないのです。
いざ保護しても置く場所がない、本来ならセンターでしょう。保護施設を作らせることを動物愛護法に明文化することです。
速やかに保護できるべく、飼い主の所有権に関する法改正を。
適正に飼育できない飼い主には、飼育させないように、飼育禁止令を。
また、今回も飼い主さんは罰則より社会的支援が必要なケースです。福祉的観点から役場がきちんとサポートする体勢にはないことは明らかです。動物だけではありません、人間の福祉も疎かな国だから。
byおかめ
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相談事例から 3.14取手の犬虐待レスキュー
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