県議の先生達へ
日頃より常総野犬問題解決に向けて大変お世話になっております。昨年末には茨城県
殺処分ゼロをめざす条例の制定に関しまして、また3月議会での殺処分ゼロをめざす
ための環境整備事業の予算請求につきましても、ご尽力頂きまして、CAPIN一同、心
よりお礼申し上げます。
貴重な県民税を殺処分ゼロのために正しく使うことが重要かと思います。1円も無駄
にしないよう、殺処分ゼロに向けて大切に使っていかなくてはならないと存じます。
また、自治体間に不公平があってはならないとも思います。そのためにも、3月末に
議会で議決された6400万円の予算の使途についての要望をいたします。
1.助成金で、1匹でも多くの野良猫の避妊去勢手術を!
茨城県内の動物病院であれば、どこでも病院の規定金額を全額支給するとのお話ですが、せめて一部の助成、例えば5000円、としなければ、資金はすぐに底をつきます。野良猫の手術の助成は200匹を上限とすることを昨日の4月16日の新聞で初めて知りましたが、1匹あたりの助成金の額を低くすれば、たとえば茨城県の動物病院で1匹3万円の手術費用である場合に、助成を5000円とすれば、6倍の頭数の野良猫の手術が可能になります。
すでに牛久市や守谷市、阿見町など先進自治体では野良猫避妊去勢の助成金制度を設けています。その自治体の努力にも配慮しなければなりません。1匹につき3000円や4000円の助成があるだけで、手術は進みます。それに今回の県による助成が加われば、助成金制度を設けている自治体では、実質は全額が公費でできることにもなりやすいです。また、獣医師さんで理解あるところは、安価な野良猫料金を設定してくださっており、さくらねこ助成金もあるからです。ボランティア団体や個人ボランティアは信用する動物病院とつながりを持っております。1匹3万円から4万円をかけて茨城県の動物病院の正規料金で手術をするか、5000円で手術をするか。税金であれば、同じ額で少しでも、1匹でも多くを手術するような仕組みを作っては如何でしょうか。県としての姿勢は、やはり、市町村で助成金制度を作るよう後押しをすることかと思います。
2.犬猫の引き取りがしやすい条件で
ボランティア団体がセンターから犬猫を引き取ると、1匹あたり上限1万円とのことですが、引き取りがしやすい条件にすることを第一にすることがよいと思います。センターの殺処分ゼロを達成するためには、飼養や譲渡に慣れているボランティア(県内外)に引き取らせることが一番かと思います。引き取るボランティアを支えることが第一かと思います。
センター引き出しの犬猫につき、上限1万円が出されると伺いましたが、1万円では手術や血液検査や駆虫を行うには到底足りない額です。(犬には3万~5万円、猫には2万~3万円が初期医療費でかかってきます。)できれば犬には2万円、せめて「上限」をはずして頂ければ助かります。引き出した犬猫すべてが譲渡ができるとは限りません。譲渡できずに残れば、医療費や飼養費など、ボランティア団体の負担となります。それを含めての金額設定が(将来的に)なされればよいです。
3.猫スタッフの雇用と環境整備にあてる
センターに収容されている猫の情報は、現在はほとんど表に出てきません。公示情報
の負傷猫くらいはわかりますが、子猫がどうなっているのか、見せても頂けません。
離乳のしていない子猫は、その日のうちに毒を飲ませてしまうからです。譲渡に向いた僅かな頭数しか残しません。
世話をされぬまま処分となっている猫たちを生かすことをしなければ、殺処分はなく
なりません。子猫の世話を行う動物看護士を募集すべきです。時給1000円(ある
いは月額17万円)でふたり雇えば、かなりの猫が殺されずに生かされ、譲渡に向け
て動けます。
成猫を捕獲し処分することは違法のため、茨城県動物指導センターでは成猫を引き
取っておりません。センターに来るのは子猫、負傷猫です。負傷猫は治療を、子猫は
世話をすれば譲渡できる確立は高いです。場所と人がいれば、あっという間に処分数
は減っていきます。
猫を置く場所の環境整備もお願いしたいです。現状の置き場は、タタミ2つくらいが2室で、そのうちの1室は処分部屋です。県内の猫を集める場所にはふさわしくありません。
猫舎を新たに作ることもひとつですが、センターの事務棟には会議室含め大きなスペー
スが多数あります。ここを使ってケージを置けば、新たに猫舎を作らなくても、全頭
数を置いて世話をすることも夢ではありません。
あたたかなケージ置き場があり、猫の世話の核になる有給スタッフがいて、あとはボランティアを受け入れるようにしたら、きっと回せます。
4.センターの収容犬の飼養管理と譲渡に向けて、ドッグトレーナーの雇用
殺処分ゼロをめざすには、大型犬と咬傷犬と闘犬をどうするかの問題があります。この扱いができるスタッフが必須です。収容された犬の慣れ具合や癖や病気を正しく判断し、譲渡につなげられるスタッフの雇用をお願いいたします。
5.センターの犬猫を、動物病院、譲渡ボランティア団体にすみやかに搬送できる態勢づくり
センターから出すには、運ぶ人と車が必要です。犬猫の搬送には高速代、ガソリン代
がかかってきますが、これをまかなえれば移動が楽になります。搬送は、今回の助成
金を使わなくても、センターの公用車を1台くらい専用に使い、センターの職員が
行ってもよいかもしれません。都内や神奈川、静岡までスムーズに搬送できる仕組み
を作るべきと考えます。特にミルクボランティアさんに繋げるには、迅速な搬送が重要かと思います。
また、センターで犬の手術が行われると伺いました。いずれは実現するように、きちんとした雇用形態で経験のある獣医師を雇い、チームでとり組むことが大切かと存じます。もちろん今の事務職の県職員さん(2年おき等に配置換えあり)のスキルアップも大切ですが、いずれば技術を得た獣医はセンターに常駐し、長くセンターでの医療行為に携わるべきと思います。
この今をしのぐために、今年度は、日当5万円で獣医を雇って、慣れない器具で、慣れないチームで犬の手術を行う計画を聞きましたが、それよりきちんとした臨床経験をお持ちの獣医師さんのいるクリニックに、センターの犬猫たちを搬送し、手術をお願いしたほうが実際的かと存じます。特に、負傷犬猫の治療をきちんと行う態勢を早急に整えて頂くには、センターから技術経験の豊かな動物病院への病院搬送を担うスタッフと車両の整備と、警察との連携強化も併せて要望いたします。
6.情報発信をする人を確保すべき。
譲渡のためには、センターにいかなる犬猫が収容されているのかの情報発信が重要になっ
てきます。HPへの写真データ掲載と里親募集チラシの作成(それぞれの特徴や慣れ具合、病気の有無等の記入などを常に更新)、問い合わせに対応する人手は必須です。それに従事するスタッフの雇用が求められます。県職員が足りなければ、人手を増やすことかと思います。
7.全頭ワクチンは必須です、猫にも犬にもお願いします。
感染症をばらまかぬように必要です。
8.各地保健所に動物保護センターや譲渡会場や啓発基地を整備(市町村と連携)
茨城県には犬猫収容場所は笠間1箇所にしかありませんが、分散しなければ飼い主返還も譲渡も困難です。
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以上、要望いたしますが、センターで生かすのに、何が足りないか、ということを考
えて参りますと、とにかく人だと思います。まずセンターを充実させることに使いましょう。臨時職員や委託職員を増やせば助けられます。
中で犬猫を管理し、世話をする人、
情報発信する人、
犬猫を外に出す人、
それを飼養し譲渡する人
長文失礼いたします。
どうぞよろしくお願いいたします。
CAPIN一同