5月3日、CAPINに相談メールが届きました。
常陸大宮市のパチンコ店駐車場に、箱に入った6匹の赤ちゃん猫が遺棄されている。
乾いたへその緒がついており、眼も開いていない。
ドライフードが数粒、箱の中に一緒に入れられている。
発見から数時間経過し、炎天下に放置され衰弱し始めている。
鳴いている子もいれば、ぐったりしている子もいる。
相談者の方も、助けようとミルクを持ってきて授乳を試みるなど尽力されました。
ご自分で保護する事はどうしても難しい状況とのことで、緊急で会の保護となりました。
いつもお世話になっている牛久市のN様に預かりをご快諾頂き、
その日のうちに、相談者さんが授乳、排泄させながらの搬送となりました。
危ないところだった子猫たちですが、N様のお宅でしっかりと看護して頂いています。
皆さまからのご支援物資のミルクやシリンジ、哺乳器、カイロ、毛布、猫ベッド、
子猫フード、子猫ちゅ~るもお届け致しました。
シェルターでご用意下さった和尚さん、本当にありがとうございました。
こうして、相談があってから、その日の夜には無事にN様のお宅に運ばれた子猫たち。
ほっと安心したとたん、ずっしりと責任感が肩にのしかかってきました。
この6匹をこれから譲渡まで、どうしよう。
自分が対応してお預かりをお願いした以上、会の保護猫とはいえ、
最後まで責任を持って譲渡までしなくてはという重圧に、押しつぶされそうな気持になりました。
保護した後が大変で、
(育てて下さるお預かりボランティアさんが何より大変なのですが、)
医療をかけ、時期が来たら里親募集をし、里親会に出し、搬送し、お見合いし、決まればお届けし、
トライアル中のやりとりをし、正式譲渡までいくつものステップを踏んで、やっと卒業です。
その間も、ウイルス検査が陽性だったら、持病があったらと不安は尽きません。
相談者さん自身で保護するにしても、譲渡までのお手伝い、フォローに担当の会員さんは駆け回っています。
猫の相談の担当をして下さっているパドドゥさんは、数え切れない保護案件に奔走され、
この6匹赤ちゃんの時も、外部相談の猫の捕獲に1日動かれており、お話できたのは夜になってからでした。
しかも雨の日の捕獲の際に体調を崩され、大変おつらそうでした。
それでも、この6匹を譲渡まで一緒にがんばりましょうと言って下さいました。
犬の担当のナナさんも、いくつもの案件を抱え、毎日文字通り走りまわっておられます。
チームで動いてはおりますが、それぞれに仕事、家庭もあり、皆が限られた時間の中で、
出来ることを最大限に頑張っています。
相談があった時、もちろん、簡単にシェルターに入れることは不可能ですし、
ご自身で保護ができる余地が少しでもあるならば、譲渡までのお手伝いはもちろんするので、
何とかご自分でと説得しています。
お話を聞き、少しでもお役に立てるところはお役に立ちたいと思いますが、
なにぶん預かりボランティアさんも限られており、シェルターも一杯でボランティアさんも足りず、
全てを受け入れることは到底できない状況です。
相談状況も、保護対象の犬も猫も多種多様、ケースバイケースで、
型どおりの対応で済ませられることはなく、
相談を受けた時点で、ある意味、その犬猫の命やこれからの運命の一端を担う重責もあります。
命が関わる以上、全てをルール通り、しゃくし定規には出来ない。
でも、現実として、保護した子を受け入れる場所、世話をして譲渡までつなげる人手がなければ、
どこかで線を引かないと共倒れになるというジレンマがあります。
少しでも多くの命を助けたいし、助けた以上は保護期間中も最大限幸せに、安全に過ごしてほしい。
必ず幸せになれると確信できる里親様へ、1匹でも多く繋げていきたい。
そのためには、何よりもボランティアさんが必要です。
お預かりも、シェルターでのお世話も、医療も、搬送も、相談対応も、譲渡も、どんな場面でも、
何よりもマンパワーが必要です。
少しずつでも、集まれば大きな力になります。
できることだけ、得意なことだけでも十分有り難いです。
直接のご参加だけでなく、フォスターペアレント様、ご寄付やご支援物資で応援をして下さることも、
本当に大きな力を頂いています。
1匹保護して苦労の末に譲渡して、また保護しての繰り返しの毎日です。
色々なことがあっても、ただ犬猫のためにという気持ちだけで続いています。
どうか、御理解と、これからも暖かい応援を、よろしくお願い致します。
…と、長々と重い話を綴ってしまいましたが、
6匹の近況を、先ほど、預かりボランティアのN様が送って下さいました。
なごみます
「 今朝病院に行ってきました。診察の結果下記のような状況でひと安心です。
・全員、健康状態良好
・男女だいたい判別しました
・下痢やお尻の腫れは問題なし
・へその緒の部分がかさぶたになっている子がいる(もし化膿したら心配)
・ノミ駆除にマイフリーガードαを1滴ずつ
ノミはウジャウジャついているわけではないそうで、
体も小さいので、お薬を少しだけつけていただきました。
もう少し大きくなったら、レボリューションなどで本格的に駆除しましょうとのことです。
この3日でみんな驚異の復活ぶりです。
大きい3匹は目が開きかけで、全員ケージのネットによじ登り張り付いています。
私が部屋に入る気配がすると、「キャアー!!!」と大声でアピールするのは、
なんと初日にぐったりして鳴けなかった子です。
私も最初は心配で、「大丈夫?」「がんばろうね」と声を掛けていたのですが、
たった3日で「静かにしなさい」「ちょっと待ちなさい」と雑な対応になってきました。
写真もぶれて全く上手く撮れません。
保温と栄養補給はシンプルながら本当に大事ですね。
初日に長い距離を移動しながら温めてくださった相談者様のご苦労の賜物です。
それと、ミルクがすごいスピードで無くなっていくので、CAPINさんに沢山ご用意して貰っていて良かったです。
大変助かっております。
雌雄がわかったので暫定名を付けました。
①『ガマーシュ』 白 頭にブチ くっきりめ 雄 145g
②『サンチョ』 白 頭にブチ ぼんやりめ 雄 158g
③『バジル』 黒白ハチワレ 雄 159g
④『ロレンツォ』 キジトラ 黒多め 鼻の横が黒 雄 126g
⑤『メル』 キジトラ 黒多め 雌 138g
⑥『キトリ』 キジトラ 茶多め 雌 132g
1週間後くらいにまた様子をご報告いたします。 」
(byドラメイ)
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