シェルター猫のリンちゃんは、人とは一歩距離を置いている、控えめで物静かな子です。
普段は、さわろうとするとスッと行ってしまうリンちゃん。
ご飯の用意をしていると、テーブルに乗ってきて催促するのですが、
おととい、金曜のボランティアさんが、リンちゃんの異変を感じていました。
ご飯を食べず、ちゅ~るも口をつけず元気がない。
そして、何かを訴えるようにボランティアさんをじっと見つめていたそうで、
初めてのこうした態度に、心配していたそうです。
翌日土曜のボランティアさんが様子を確認し、ぐったりして明らかにおかしいと。
ケージに入れ、普段は触れないリンが触られてもなすがままに。
夕方、いつも猫の病院受診に尽力下さっている会員まるチビさんと一緒に、緊急搬送しました。
ぐったりと、抵抗する元気もないリン。緊張のせいかヨダレが…
診断は「膿胸」(のうきょう)とのことで、
胸膜が細菌感染を起こし、胸腔内に膿が溜まる病気だそうです。
(猫の場合、原因が不明なことも多いそう)
呼吸も苦しく危険な状態だったリンちゃんですが、
的確に処置して頂き、一命を取り留めました。
胸水は130cc以上抜き、どんどん呼吸が楽になっていく様子に安堵しました。
2度のレントゲン、エコー、胸水を抜く処置、各種血液検査、胸水成分検査、抗生物質の点滴。
リンちゃん本当によく頑張ってくれました。
(ついでにツメも切ってもらっていました)
左が胸水を抜く前、心臓が写らないほどの胸水でまっしろ、肺も圧迫されています。
右が抜いた後です。
内部を傷つける危険があり、全ての水を抜くことはできなかったので、まだ少し白いですが、
肺への圧迫が随分無くなっているのが分かります(右上の黒っぽい部分)。
この日はICUに入院となりました。
今日午後にまるチビさんが病院にお見舞いに行って下さいますので、
また経過をご報告したいと思います。
普段は触れないリンちゃんですが、まるチビさんになでられて安心した表情。
さっきまで命の心配で一杯だったのに、
落ち着いてくると、
このまま人慣れしてくれるといいねぇと図々しく未来の事まで考えてしまいます
最後は抗生物質入りの点滴を受け、目力も出てきました!
フォスターペアレントのS様、リンちゃんを応援して下さっていることが、
こうしたときどんなに心強いか分かりません。
また、日頃から少しの変化も見逃さず、犬猫たちの様子に気を配って下さるボランティアさん、
猫たちを心から想いやって、病院搬送や預かりに尽力して下さる優しいまるチビさん。
シェルターにいる子たちは、家庭に比べたらどうしても目も足りず、手も足りずですが、
それでも出来る限り心をこめてお世話して下さっている皆さまのおかげで、
リンちゃんは一命を取り留めたと思います。
これからも、頑張るリンちゃんに応援をよろしくお願い致します!!
(byドラメイ)