メール相談がありました。
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年代:10代
住所(市区町村まで):桜川市
相談対象:成犬
相談内容:たまたま歯科に来たら見かけてしまい心配でなりません…。
桜川市のコンビニの駐車場に、老犬の男の子のワンちゃんが息苦しそうにしています。
お店の方に聞いたら「さっきまでは歩いてたんだけど…」と。
今は横たわり、かなり息苦しそうにしています。
首輪はしています。
かなりの老犬かと思います。
痩せています。
歩いてきたのか?捨てられたのか?分かりません。
色は黒で、お顔は白くなってきてるので、おじいちゃんワンコかと思います。
昨日も居たとの事です。
お願いします…助けてください。
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翌日、現地に行くつもりで、予定を組みました。
通報してきた市民はまだ10代で、見かけて知らんぷり出来ず、なんとか助けたいと、当会に相談してきたものと思われます。
私たちもただの丸腰の無償ボランティアですが、相談を受ければ、市民として、何とか皆で力を合わせ、助けてあげたいと動きます。
皆、市民は、困った状況にある犬猫を助けてやりたい。
ドラメイさんも心配され、すぐにそのコンビニの番号を調べて電話をかけ、今も犬が駐車場にいるかどうか確認されました。
ああ、聞いたところ、市役所が来て連れて行ったとのことでした。
市役所が預かっているあいだに、飼い主さんが現れないと、茨城県動物指導センター送りになります。
センターに入れば、飼い主さんが現れなければ、そして、引き出し登録ボランティア団体がこの犬に目をとめなければ、殺されてしまうのです。
今年度、犬は4月から11月まで250頭が処分されています。
老犬はまず保護対象になりません。小型や子犬や、フレンドリーな犬から引き出しが決まります。
焦りました。
市役所にいるあいだに、飼い主が見つかってほしい。
桜川市の役場にいるあいだに飼い主さんが探さないと、県内1カ所の遠いセンターまで、居なくなった犬をわざわざ探しに行き、お迎えにいく飼い主さんも、少ないのです。
ドラメイさんからその日の夜に連絡がありました。
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本日分の公示情報に掲載されていました。
そのコンビニは桜川市に1軒しかなく住所が同じなので、この犬だと思います。
公示の画像添付します。
この怒り、この無念。
市民は皆、助けたくて動いているのです。
ドイツやイタリアなど海外では、保護して返還譲渡してくれる動物保護センターに相談し、センターが来たらホッと安心するものてす。
日本では、市民が必死に助けようと動きます。
センターが収容に来る前に、と。
センターに入れられたら、二度と出せない。
施設に蔓延するパルボに感染してしまうから、引き出せない。
そんな時代が続いてきました。
茨城県は常総野犬の取り組みのなか、2015年6月に、全頭ワクチンが実現し、また、一年前の2017年末に殺処分ゼロ条例が施行されました。だから、他県よりはずいぶんと、生かす方向に向くようにはなりました。
が、根本は変わりません。
今はない、狂犬病予防法5条2の、不用犬の買い上げ制度をそのまま引き継いだ今の動物愛護法の本質は変わりません。つまり、狂犬病予防利権の構造のなかで、集めて処分することが前提となっています。
二日の公示のあとは処分されるのが原則のままなのです。処分は殺すだけでなく譲渡も返還もある、といくら言っても、基本は変わりません。本来なら生かすことが不適切な施設に、詰め込んでいく。
殺さないで、と頼んでも、次がつかえているから、次が代わりに殺されることになるから、諦めないのは迷惑だ、古いのは早く殺すことに同意せよ、と。
責められ続けてきました。
生かす施設になっていないのに、行政がやっているから、集めて次々と殺すことを、認めていいの?
センターにいるのは、飼い主さんがいる首輪付きの犬だらけですよ。センターは、まるで犬獲りみたい。
今回の桜川市のワンコのことで、改めてこの異常さを痛感するのです。
市民が必死に、センターから犬猫を守る、この構図のおかしさ。
行政がやっていることだから、誰も、認めてしまっている。
二日の公示後に処分。
自治体によっては、もう少し長く置くけれど。
狂犬病予防法を何とかしなければ。
根本は何も変わっていないのです。
眠れぬ日々です。
センターからの引き出し活動だけでは、今の構造は変わらない。
どうしたらいいのか。
法改正も、業界の圧力を前に、どうしたらいいのか。
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ちなみに、ドラメイさん情報ですと、コンビニ前にいたワンコは、飼い主さんがみつかり、無事にセンターにお迎えに来てもらったそうです。
良かったです。
通報者さん、安心してくださいね。
by 鶴田おかめ
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相談事例から コンビニ前の行き倒れ犬
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