Quantcast
Channel: CAPIN(キャピン)公式活動報告
Viewing all articles
Browse latest Browse all 8392

茨城県条例の改正 野犬掃討の毒エサまき

$
0
0
ある情報によりますと、今、県条例改正が検討されており、毒えさの移動に対する罰則強化が盛り込まれているようです。

 

野犬等を掃とうするために配置した薬物の移動または損傷の禁止(第13条第3項)」の罰則引き上げが検討され、現行の5万円以下の罰金から、30万円以下の罰金に改正されようとしています。


知ったからには急がねばならないので、こちらに情報共有を致します。

頭の整理をしながら書いていきます。

 

1.     そもそも、まず、この条例の一部改正が民主的な手続きを経ないで官僚により一方的に進められていることの奇妙さがあります。住民無視で、県民の意見も聞かず、パブコメもなしで、密かに条例の改悪が通されることがあってはなりません。

 

2.     次に、茨城県条例の異常さです。

 

狂犬病予防法では、狂犬病発生時の措置として、第18条で「けい留されていない犬を薬殺することができる」と書いています。このようなことは、あくまで発生時においてのみ許されるべき措置であり、平時では許されません。

 


発生時の措置、の中に、18条で、毒餌まきについて触れられています。


狂犬病予防法でも許可していない「平時の毒まき」という動物虐待行為を、茨城県の条例では認めてしまっています。

 



県条例の13条に「野犬またはけい留されていない飼い犬が人に危害を加え、又は加えるおそれがあり、かつ通常の方法によっては捕獲することが困難であると認めるときは、区域及び期間を定め、薬物を使用してこれを掃とうすることができる」「薬物を移動し、または損傷してはならない」とあります。


条例には動管法や狂犬病予防法など法令との整合性や合理性が必要のはずです。

 

3.     他県でも、かつては動物愛護センターが薬物による捕獲を行ったが、動物愛護の観点から近年は行われていないところがあるそうです。


無差別な毒まきは止めるべき、というのが国民の共通認識であり、全国的な流れとなっております。


茨城県でなぜ同じようにできないのでしょうか。

 

4.     2015年3月に茨城県が常総市において野犬掃とうを目的に毒エサまきを計画して住民説明会を行ったときも、多数の住民が子犬や慣れた成犬も十把一絡げに薬殺されることを悲しみ、当会に相談が寄せられ、私たちはこのみだりな殺傷を抗議しました。ネットで訴え、全国から批判が県に寄せられ、毒まき計画は撤回となりました。あのときの毒餌まきについては、県職員は「住民を脅かして反省を促すため」と話されて、何とかあの場で私たちに説明するための理由をこしらえたのに、毒餌をまいてそれを移動したり捨てたりすれば、その人にかかる罰金はさらに高くするぞ、との改正案が出されたのです。

 

5.     毒餌をまく、という行為は、無差別に、みだりに生き物を殺す行為です。狂犬病は人畜共通感染症との位置づけで、発生時はやむをえず毒餌をまけるという解釈です。ふだんの平時での毒エサまきは許されないものです。ほかの動物も食べますし、飼い主のいる犬や猫も徘徊しています。地域猫もおります。人間の子どもも食べる可能性があります。

 

このような、平時における毒エサまきは、狂犬病予防法に違反し、動物愛護法にも違反します。

 

会を始めてこの10年、毒がまかれて犬や猫が殺されるような事件があれば、私たちは市役所、県、保健所、小中学校、町内会長に知らせ、警察にはパトロールをお願いしてきました。動物愛護法違反で警察や市役所が動きます。ご近所には犯罪であることを知らせるチラシの配布を致します。

 

毒エサをまくという行為は、社会通念としても、このようにショッキングで許されないものです。それを行政が率先して行う!この行為は時代の逆行です。

 

6.     最近では8月初旬に県内で毒餌がまかれ、猫20匹以上が亡くなりました。そこは、あるボランティアさんが数年にわたり、犬の捕獲器をかけ、徘徊犬の保護を繰り返していた地区でした。保護を予定していた野犬もその時期から姿を見せなくなっています。おそらく毒餌の巻き添えを食ったのでしょう。ボランティアさんが通報され、すぐに市役所も警察も動きました。動物虐待は犯罪、の回覧も回して下さることになりました。警察も聞き込みをして下さることになりました。愛護動物の毒殺は、動物愛護法違反であり犯罪だからです。

今回は、民間人が猫を殺すために毒をまいたという噂があります。が、このような条例の一部改正を目論む茨城県であれば、もしや県が駆除で毒まきを行ったのかもしれないと、背筋が凍る思いがいたします。

 

7.     そもそも犬は、高度に社会適応します。この3年間、常総市では常総野犬をゼロにするため、県と常総市とNPO法人CAPINでワーキンググループをつくり、野犬を協働保護して108匹を譲渡してきました。その結果、野犬シェルターが今年6月に常総市でスタートし、茨城県もその収容野犬の保護を行い、医療を施し、事業に関わっています。慣れない犬もだんだん心を開きます。この「殺さず生かす」道筋ができたのに、その成果を正当に評価せず、旧来以前の毒まきを正当化しようとするこの条例改悪には到底納得がいきません。


なぜ、今頃?

野良犬や野良猫を殺処分の数に含めない、つまり野良なら殺してもよい、との国の新たな方針が、ここにも影響を与えているのでしょうか?

なら、なおさら、野良たちの側に寄り添って、踏ん張りたいのです。

 

 

8.     手書きのメモには「国の法律はないが、全都道府県にある。(一部、県にはないが、全市町村が網羅している)」と記載があります。「全市町村が網羅している」とはいかなる意味でしょうか。あたかも、毒エサまきは全自治体で合法的に行われている、といった誤解を産むような説明書きですが、どなたがおっしゃったのか、ぜひ知りたいものです。

 

9.     条例の第13条は撤廃すべきです。今回の改正では、13条の罰則の引き上げどころか、この条項の撤廃をぜひ審議して頂き、安心して県民が暮らせるような施策を県議の先生方にぜひお願いしたいのです。


どうか県議の皆様のお力添えをお願い致します。





私は特定の政党に参加しておらず、一市民として、動物保護活動をしてきた者です。レッテル張りお断り致します。


党派を超えて、議員が県民とともに人と動物の幸福な共生の実現を目指すべきです。


あらゆる政党の県議さんに呼びかけます。


全国の皆様も、茨城県条例が改悪されぬように、お見守りください。




あたしだって、元野犬よ。
何か文句ある?


by 鶴田おかめ

Viewing all articles
Browse latest Browse all 8392

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>