ノヴァーラの市営シェルター。犬も猫もいます。
どのシェルターの入り口にも、開園時間が表示されています。
どのシェルターの入り口にも、開園時間が表示されています。
市民に対して開放している、ということです。
里親希望者さんが迎え入れる前にシェルターに通って相性をみています。
広い敷地
ペット動物保護に関するストラスブール欧州条約及び、欧州連合リスボン条約、の、動物は物でなく、感覚を有するもの、という捉え方が、イタリアはじめヨーロッパの国々の意識改革をもたらし、司法の転換となっています。
シェルターは閉鎖された施設でなく、譲渡促進のためにも開かれた場所でないとなりません。
2009年の厚生労動省令で、全国の保護動物収容シェルターにおける動物の世話や譲渡を含む運営は動物保護団体やNPOが行うことになっています。
エンパは巨大組織ならではの長所短所があり、スタッフの質もまちまちですから、町によっては一般市民がエンパのトレーナーさんとうまくいかずにエンパを追い出して、別の保護団体を立ち上げて運営したりもしています。
夕方には犬を連れて散歩をするボランティアさんたちがぞろぞろと出てきます。
ここノヴァーラのシェルターでは、世話の人数は足りていないです。
犬の頭数に比べ、有償スタッフが少ない、
ボランティアさんも少ない、
積極的に中を見せないし写真はNGでした。
雰囲気は施設によって全く違います。
譲渡が進むのは、イタリアのペットショップに犬猫が売られていないからです。
ボランティアが必死に保護して譲渡する一方で、ブリーダーが繁殖する子犬子猫がショーウィンドウにずらりと並ぶ日本とはわけが違うからです。
生後60日は親子犬、親子猫を離してはならない、と法律にあります。(1991年の法.281)
8週齢どころではないです。
このくらい分離前の期間をたっぷりとるのは、動物行動学上の、獣医領上の、世界の常識。
先の2009年の省令では、獣医療や施設の衛生管理は保健所ASLが責任を持つことになっています。
また、保護された犬のデータ管理や他施設への移動に関しては市長が責任をとります。
収容した犬猫には3か月以内に避妊去勢とマイクロチップを施術することも省令で決められています。
収容頭数の上限は200頭。
殺さず生かして譲渡するために必要な、具体的な収容施設のルールがこれで決まりました。
医療の責任者。
個体識別の管理者。
施設整備はだれがやるか、、、
それぞれの役割分担がはっきりと明記されています。その法整備がすごく羨ましい。
マネっこしちゃいましょう。
日本でもとにかく法整備、政令や省令が必要。
ボランティアも動物も、とにかく現場も助かり
皆ハッピーになる仕組みを!
日本とどこが違う?
ストラスブール条約(1987年に署名開放、1992年発効)
リスボン条約(それぞれ2007年、2009年)
この精神を日本の動物愛護法に導入するにはどうしたらいいか。
最近は、ジッと、そればかり考えています。
だいたい、市役所には旗が立っています。
by 鶴田おかめ
窓口は官僚的です。
細かな質問しても分からない、答えられない。
市営シェルターに行ってそこで聞くようにと言われるばかり。
町の歴史的中心街にあるノヴァーラの教会です。
シェルターは町外れ、河のほとりに置かれています。
知り合ったボランティアさんが、いきなり髪をあげ、うなじの刺青を見せました。
可愛いイルカの刺青でした。
イタリアの動物ボランティアさんたちは、こちらが日本人だと分かると、イルカや捕鯨の問題を話されます。
日本の残忍なイルカ猟を悲しむ人たちがヨーロッパにはたくさんおられます。
イルカや実験動物を助けられないのか、
と言われるのです。
欧米にいると、こうした質問を受け、なかなか辛いものがあります。
また、霊長類や犬猫が動物実験の対象となり、第三者による査察制度も不十分であること、製薬会社や大学が密室で動物を好きなように扱える実態が、欧米の方には信じられないようです。
どんな動物を何頭集め、いかなるウイルスや細菌を使って実験をしているかの情報すら、地元住民は知らされないことを話すと、とても驚かれます。
問題が隠されているのが当たり前になっている社会、日本。
動物の問題にとどまらず、あらゆる分野で。
これを、当たり前にしてはいけないな。
by 鶴田おかめ