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5つの自由と数値規制 〜動物愛護法改正〜

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「今年の7月にV市を通った際に、多数の犬の鳴き声がした為そちらを見ると、3棟の小屋があり、その中にざっと数えて20匹以上(小型~中型位の柴犬やコーギー等)の犬がいるのを見つけました。

目の前には川があり、周りは田んぼで近くに家は見当たりませんでした。

小屋の中にはドッグフードや水道があり、ご飯の世話はされている様子でしたが、小屋は広くなく可哀想な気持ちになりました。

小屋に近づくと多数の犬にけたたましい声で吠えられました。

7月以降、気になり3~4度その場所に行ってみましたが、状態は変わらずでした。

痩せてはおらず、ご飯の世話はされているようです。

どのような理由でこの小屋に多数の犬がいるのか、小屋の持ち主(犬の飼い主)は誰か等、詳しいことが分からなく申し訳ないのですが、気になり
相談致します」



すぐに京子さんが駆けつけてくださいました。

「暗すぎて、車のライトを照らしてもこれが精一杯でした。
エサや水があるかも、何頭いるかも確認できず。。。
20頭以上はいると思われます」







違法性があるかどうか、第1種動物取扱業の規定を守っているか、確認が要りそうでした。




昼間行くと、所有者に会えました。
ここで犬を繁殖しているそうです。

近くに住んでおり毎日通って世話している、
センターにも登録して、
毎日エサと水の世話をしている、と。
10年も前からずっとやっている、と。

それそれの檻の中に、犬が入っていました。




確かに、水とエサはある。

しかし、散歩はない。

おじいさん一人で30匹を散歩させるのはそもそも無理。

それから川から吹き付ける真冬の風に吹きさらし。

犬は自由であれば、廃屋や藪や、暖かい場所を探してそこを寝床にしますが、檻の中では身を隠す場所がありません。

強風の吹きすさぶなか、犬たちはただ、檻の中に入っています。

毛布もない。

犬も寒いし、暑いのです。

人間と変わらないのに。

「5つの自由」が法律に盛り込まれてほしい。

飢えや恐怖や痛みからの自由だけでなく、寒さ暑さからの自由も、そこには含まれるから。

第1種動物取扱業を縛る法律は、あまりに、ゆるすぎます。




年に何回産ませるか。
何歳まで繁殖させるか。
職員ひとりあたり、何匹までの世話ができるか。
ケージの大きさ。
母犬から仔犬を離すことが可能な週齢は?49日のままでよいのか?
室温は?
湿度は?



そこをキッチリ決めないと、今の惨状は変えられないですよ。

警察も行政も、手が出せないです。違法性がないし、違法性があってもそれに罰則規定がないと、警察は全く動かないから。


こうした繁殖場で産まれた犬は、幼いときに母犬から離されて、せり市で売られて、ペットショップに並ぶのでしょう。売れ残ったら、処分か種犬の運命です。

意識の低い飼い主のもとに飼われたら、飼い殺しか、遺棄か、引き取り屋に売られたら、それこそ散歩もなく、下手すれば閉じ込められて餓死です。

繁殖場だけでなく、飼えなくなった動物の引き取り屋でも、きっちり数値規制がないままでは、どうしようもありません。


動物の一生を思うといたたまれません。


来年の法改正では、必ずや8週齢規制の実現を!と、愛犬家や保護ボランティアから、声が上がっています。

が、小さくないと売れないから、とペットショップやブリーダーが猛反発しています。

欧米では科学的根拠のもと60日齢や8週齢が法律で定められているのに、これだけ多くの日本人が海外に渡航しネットで情報も出入りするグローバリズム時代に、日本では8週齢には根拠ないとする御用学者たち。

日本の犬は、海外の犬と違うのだとの論法でしょうか。

業界団体は札束に物言わせ、法改正を前に、議員会館でロビー活動に邁進しています。

私たち民間のボランティアより、動物たちのために、誰がいちばん頑張らないといけないのか?

まずはプロの獣医師たち、日本獣医師会です。

もちろんその動物には、犬猫だけでなく畜産動物、実験動物も含まれます。

日本獣医師会の言動に注目してください。

残念ながら、業界団体との癒着がよく分かります。

だから変わらないできたのです。



by 鶴田おかめ







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