しゅうちゃんの旅立ち

2012年11月、福島の警戒区域内から保護された猫のしゅうちゃん。

シェルターで6年半を過ごし、6月29日にボランティアさんの愛情に包まれて旅立ちました。

看取って下さったまるチビさんより、しゅうちゃんへのお手紙です。

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しゅうちゃんへ

シェルターで一番の怖がりで、ご飯を持って行ってもいつもコタツの中か人がいなくなってから食べ始めたしゅうちゃん。
そんなしゅうちゃんがいつからか入口でニャーニャー鳴いてご飯を待っていてくれたり、水を飲むのを見せてくれるようになり、少しは馴れて来てくれたかな、と思ったのと同時に食欲があるのに痩せてる‼と気づいた時には正直どうしようかと思ったよ。

しばらくしたら左右の瞳孔の大きさも違うようになって、病院に行くことが決まったけど…。
でもしゅうちゃんが簡単に病院へ連れて行けるはずがなく、キャリー用のケージに入れるのに3人掛かりで、

行く前からヘトヘトに疲れさせてくれたよね。

案の定、病院でもシャーパンチで大暴れしてやっとのことで診察していただいたたっけ。
診断はヘルペス。少なくとも1ヶ月はお薬を服用とのことだったけど気難しいあなたは飲んでくれなかったよね。

6/3
おしっこがたくさん出るようになって、身体が濡れるようになってしまったので私の家で預からせてもらうようになりました。
その後は身体を撫でてもアゴを触ってもなぜか怒らず、あまりの改心の早さにどうしたものかと逆に心配だったよ。

6/5
悦蛙さんがお見舞いにいらして初めて「人からご飯を食べる」ことを知ったよね。

6/8
しゅうちゃんを支えて下さっているフォスターペアレントのI様とよっちゃんがたくさんのプレゼントと一緒にお見舞いにいらしてくださいました。
抱っこしてもらったり、たくさんお話ししてもらって楽しかったね！

6/16
しゅうちゃんが自分から私の膝に乗って来てくれました。
足が痺れて来たので降ろそうとしてもよじ登ってくるのが嬉しくてあちこちにラインして自慢しちゃったよ。

この頃には病院にもすっかり慣れて先生や看護師さんに可愛がってもらって、あと1ヶ月早くこんな風になってくれていたらねぇ、

と苦笑いされたり、
時には夜中に病院に駆け込んだこともあってヒヤヒヤさせられたよ。

6/29 14:20
しゅうちゃんの戦いが終わりました。

しゅうちゃん、たった26日間しか一緒にいられなかったけどたくさんのしゅうちゃんを見られて楽しかったよ。
しゅうちゃんの毛ってこんなに柔らかかったんだ、肉球は綺麗なピンクだったんだ、って初めて知ったしね。

甘え方を知らなかっただけで本当はずっと前から甘えたかったんだろうな。
治ったら甘えるしゅうちゃんをボランティアの皆さんに見てもらえるかな、でも治ったら元の威勢のいいしゅうちゃんに戻ったりして。なんて想像していたんだよ。
旅立つには少し若かったけどずっと一緒だったポプラ部屋のみんなを見守っていてね。
ありがとうね、しゅうちゃん。