2月19日(金)、晴天。
雪でなくてヨカッタ!
溝の浅いスタッドレスタイヤだから、帰り道の磐越道が怖かったけれど、なんとか大丈夫そうです。
新聞紙や毛布を積んで福島に日帰りボランティア。犬の多頭飼育のおばあさんのサポートです。
CAPIN では、月に1度ですが、おばあさんと犬の支援に入っています。
物資の運搬、家のなかの掃除、庭のゴミ拾い、クリーンセンターへのゴミだし、ドッグラン草刈り、犬への投薬、家の修繕や電気の配線まで。
やることは山のようにあります。
私は、一年前におばあさんのドッグランで、ふくらはぎの肉離れを起こして以来の参加となります。
だんだんと参加者、若い人たちも増えてきたことは嬉しいです。
3年前に来たときは、敬子さんとふたりか、ひとり。
禿げ上がった犬たちに薬をつけて、数十年のゴミをまとめて庭に出し、軽トラで何往復もして捨てに行きました。
ネズミとの壮絶な戦い。
掃除をしていると、タンスを走り回っているネズちゃんたち。
今回の参加者は、モモナナ先生とおかめです。
モモナナ先生は工学系なので、壊れた台所の水道を直し、シンクを新たに設置するなど、おばあさんの家に神業をもたらし、おかげでおばあさんは、家のなかで煮炊きが出来るようになり、お湯も沸かせるようになりました。
雪のふる、雨のふる庭で洗い物をしなくてもよくなった、助かったよ、と喜んでおられます。
元ちゃんの里親様から頂いたタオルも運びました。
お掃除に必須。
フードと70リットルゴミ袋も買い込みました。
さあバリバリ働かねば、と思うような光景。
けっこう溜まっていますな。
あれれ、太った?
ご近所に軽トラを借りてゴミを出します。
モモナナ先生とおばあさんがクリーンセンターを往復。
私はひたすら掃除。
家のなかは、まさかのネズミの巣窟となっていました。
この糞の量!
唖然!
こたつをまくると、皮膚病の犬。
最初にこの家に入ったとき、みんな毛がなかった。
調べてもらったら、コウジ菌がたくさん出てきた。
独特の甘いにおい。マラセチアも。
毎月通って、おばあさんに押さえてもらって、必死で薬をつけた。
いったんは全頭に毛が生えたのに、また禿げている。
先日、おばあさんに電話をしていたら、かゆみで泣き叫ぶ犬の声がした。
おばあさんに頼まれて、また皮膚の薬を送りましたが、
薬を送ったのは、このわんちゃんに飲ませるためだったのね。
もう、徹底洗浄しかないです。
タンスや容れ物をどかして、床の上のネズミの糞を掃きだします。
ハイターをさがし、庭に転がっているのをみつけ、とにかくそれを床や壁にゴシゴシつけます。
玄関のタンスにもネズミの糞。
掃いても掃いても、糞だらけ。
糞とごみは何とか出しました。
座布団を取ると、ネズミのミイラ。
布団や毛布をきれいなものと交換しました。
おばあさんに暖かな夜を。
台所の床のカーテンの陰にも糞。
犬の骨壺を入れたダンボール箱も、ネズミに囓られてぼろぼろになって、骨壺も倒されてしまうので、
混ざってしまう前に、プラスチックの籠に骨壺を入れかえます。
おばあさんは、骨壺から、ひとつひとつの遺骨を、それぞれの名前を書いた紙をつけ、きちんと分けて、箱に収納しています。
この作業を手伝ってあげなくては。おばあさんの可愛がっていた犬たちの遺骨が詰まった箱。
最後は、ハイター洗浄し、新聞紙を敷いて、すっきりしました。
ほんとうは、床を防水性のフローリングにしてあげたい。
やってあげたいことたくさんあったのに、時間がない。
おばあさんの安否が気になります。
近所の方に声かけをしました。
とはいえ、ほんとうのご近所とはおつきあいもなく、
軽トラをお貸し下さる方にお願いする。
何かあったら連絡をくれますように。
おばあさんを気にしてもらえるように。
ちゃこ、おばあさんを頼むよ。
毎日電話をするから。
モモナナ先生におとなしく撫でられているちゃこ。
顔色が悪く、1年ぶりに会ったら、すっかり老け込んでいたおばあさん。
入院をすすめられても振り切って、犬たちのもとに帰宅してしまったそうです、
でも伏せっている、ぐったりして、疲れたと連呼。
具合が悪いようすです。
犬たちが不安になりますね。
家族も友人も、だれも門から先に入らない。
往診を頼んだ獣医さんも、入ってくださらなかった。
犬が吠えるから。
ネズミの巣窟だから。
最近やウイルスの宝庫だから。。。
でもここで生きているおばあさんは、犬たちはどうなるのか?と思います。
このままでは、ここは姥捨て山のよう。
飢え死にするのを待っているみたいです。
だれもゴミを出してくれない。
家のなか、庭先、ゴミの山。
市役所にもかけあったが無理でした。
ゴミ袋にまとめたから、回収に来て下さいよと電話したけれど、
断られました。
ここには助けを必要とする高齢者がいるのですよ。
動物の問題ではなく人間の問題です。
犬の世話をしたり、掃除をしたり、おばあさんの食事づくりをしたり、のサポートはないのでしょうか。
私たちがたまに茨城から来て、平日をねらってクリーンセンターに出しに行くしかないのですか。
このおばあさんも被災されたのに。
たくさんの犬を抱えて、お困りでいらっしゃる。
地元で彼女を助ける人はいないのかな。
緊急災害時動物救援本部とか、救護本部の出番でしょうに。
福島県の緊急災害時動物救護本部は、先日、解散してしまいました。
救護本部や救援本部は、義援金を何億も集めましたが、
ほんとうに必要なところには届きませんでしたね。
おばあさんのところには、何もありませんでした。
(不平等すぎる世の中です。)
今度は3月21日です。
モモナナ先生とともに、若い人が参加してくださるので、元気で待っていてください、おばあさん。
今度は、梨畑のゴミ出しと、水道の修理と、物置の風除けと、猫の捕獲です。
by おかめ