残念ながら、まだまだ多くの自治体が、飼い主不明の犬猫を生かすことに価値を見出だしていません。
生かすという異例を認めたがらず、通常の処分業務に戻ろうとします。
市役所も、県もです。
本気の職員がほしいですね。
犬猫を殺すより生かす、
当たり前にそうあってほしい、と国民は誰しもが強く思っています。
ああ、可哀想だね、で終わらせるのか。
それとも、知恵を出しあい、他国の法律に学び、もう殺さなくてすむシステムを考えて、そこに向かって法律や条例を整備し、飼い主を啓発し、ペット大量生産に歯止めをかけていくのか。
捕獲や処分業務に携わる職員、自治体の長、法律を作る議員、予算案を出す官僚、予算を決める議員、獣医師、飼い主、ひとりひとりの倫理と良心が問われると思います。
殺したくない、と、若い世代の人たちも、行動を起こしています。大人はこれに応えなければなりません。
私たちのやっている官民協働の常総野犬シェルターは、まったくイレギュラーなこととされ、閉鎖を迫られながらも交渉を重ねて、やっとのことで今年９月まで継続となりました。
小川一生県会議長と中村安雄市議のご尽力によります。御二人のお力なくしては実現しませんでした。
場所は少し移転しましたが、市役所が場所を借り、収容犬は引き続き生きる場所を与えられることになりました。９月までの契約と言われています。
が、９月にすべてが解決するわけもないのです。
野犬は警戒心強く、捕獲は長期戦となってきました。またシェルターにいる人馴れしていない犬の譲渡は容易でなく、時間をかけての、息の長い慣らしが必要です。そして何より、野犬が繁殖する地域住民への啓発が当初より求められています。
昨年６月の常総野犬ワーキンググループの当初の目的には、啓発が入っていました。
昨夏より、民間団体として私たちは市役所に、野犬捕獲と世話を行うだけでなく、係留や避妊など飼い方の啓発に本腰を入れるべき、市報や回覧板、ホームページを使うとよい、と働きかけを続けています。イラスト付きチラシもご提案しました。が、それが実行されたことはなく、私たちが物資を配るときに県チラシや当会チラシを戸別にお渡ししているだけです。
常総市では、先日最後の避難所が閉鎖され、徐々に落ち着きを取り戻してきました。９月の被災動物の扱いの検証とともに、被災時の同行避難の呼び掛けも含め、茨城県が昨年末に策定した地域猫ガイドライン、飼い方の啓発のチャンスと思います。
常総には野犬シェルターがあり、官民協働の取り組みをしているのだから、私たちも常総の犬猫の保護や手術に尽力しています。
水害以降、常総からセンターに収容された犬猫は全頭引き出しをしてきました。
９月の水害以降、常総市は殺処分ゼロです。
常総市での捕獲とセンター収容が、水害のあと、すぐに通常化されたときに、私たちは驚き、抗議しました。
飼い主さんとはぐれた被災動物も処分されてしまうからです。
福島でも警戒区域でつかまえた犬は被災の可能性があるためずっと処分しませんでした。
常総からの犬猫が公示情報に載るたび、あわてて引き出しに走る私たちです。いつまで継続できるかわかりません。が、飼い主がいるかもしれない。
被災した常総市の犬猫に、精一杯、尽くしているつもりです。
茨城県の場合は、笠間の指導センターに入って一週間で処分です。だから、なるべく笠間に送らない。送られる前に飼い主を探す、
本当ならば、だれも犬猫を殺したくないはず。行政の職員さんも、なるべく生かそうと、努力してもいいはずです。
殺処分になる犬猫を一匹でも生かそうとするのか。
(動物愛護法にある処分には、殺すほかに譲渡も含まれることはすでに明らかにされましたから、やる気があればいくらでも生かせます。)
常総市から笠間に送られようとする犬がいます。
被災して水の中から鼻だけ出していた飼い犬モモちゃんを、飼い主のおじいさんが、明け方に首まで浸かって、鎖を解き、抱き抱えて助けました。
独り暮らしのおじいさんは脳梗塞で来週入院されます。いま、笠間に送るしかないと悩んでおられます。退院したら、常総シェルターに通い、モモちゃんに会うことができます。
常総市は野犬シェルターにはその地区で捕獲された野犬のみ収容するもので、この一匹は入れられないと主張されています。
この犬もオッドアイ、左右の目の色が違う、野犬エリアの出身犬です。
モモちゃんを生かすために、例外を認めてほしい、
ボランティアさんたちも進んで世話を申し出てくれています。
常総の野犬を生かすシェルターに、同じ常総の、苦労した被災犬を入れて、おじいさんに代わり一時世話をする、そうした人間なら当たり前の感覚、生かすための温かな、人道的な例外を、行政が認めることが、殺処分ゼロへの確実な道です。
熊本や横浜は、そうした選択の積み重ねにより、ゼロを達成したのでしょう。
柔軟性とヒューマニズムの精神が、行政の決定権を握る人には求められています。
それは市民により、必ず賞賛を浴びます。
常総市民の皆さんは見ておられます。
その、一歩を。
勇気を持って、踏み出す行政をCAPINは応援します。
モモちゃんを助けられるか？
常総シェルターに入れてはいけませんか。
くま
より
むつみ
一匹増えても私たちはお世話します。喜んで。
By おかめ
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常総犬モモちゃんを助けよう！
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