水害から7か月経っても、まだ町のいたるところに、被災の爪痕は残っています。
家は壊され更地になったところも多く、
常総市を離れて別の町に移り住む方が後を絶ちません。
もともと日系ブラジル人が多い町。
仕事も減り、井戸も汚染され、家も水害でいたみ、仕事道具も水害で流され、
じゅうぶんな補償もなされないまま、あきらめてブラジルに帰国される方もいらっしゃいます。
それまで飼われていた犬はどうなったのだろう。
更地になってしまった家を前に、心寒くなります。
昨年9月の水害で家が浸水し、しばらく避難所にいた犬、5才のユリちゃん。
CAPINで避妊やワクチンの医療をして、預かり様のマッチングをし、
サポートをしていたとても賢い女の子です。
この常総被災ユリちゃんも、飼い主さんの帰国とともに放棄されることになりました。
ご家族がブラジルに帰ることになったのは、明日の土曜日だそうです。
帰国することになったから、保健所では可哀想なので、引き取ってほしいと連絡があり、
「一緒に連れて行かれないのですか。
こんなになついているのに。おじいさんも涙しているのに。
飛行機にも乗せられますよ」
「無理、無理、
家は、サンパウロからさらに12時間かかる場所。
検疫で40日空港に置かなくてはならず、また12時間かけて空港に迎えに行かねばならない
それはとてもできない」
「飼ったら最後まで責任が。。。」
「もう家族で話し合って決めたことだから」
飼い主さんも責任についてはよく理解しておられました。
それでも、連れて行かれない、と。
引き取って、夜の葉桜の下をユリちゃんと歩きました。
以前のやさしい預かり様のお宅にまた迎えてもらえることになりました。
ユリちゃんが秋に過ごしたお宅です。
ユリちゃんはすべてを悟って、車に自分からおとなしく乗りました。
だだをこねることはなく、おじいさんやおかあさんやおばさんとさよならをしました。
犬は、ほんとうに健気です。
昼は常総野犬シェルターの散歩
ロングリードの
和尚さんがきて助かりました。
我が家には。。。
アムアムがやってきて
アンアンがもうすぐさよならになる
あと一年あれば、抱っこできたかなと思います。
扁平上皮癌で、いま、最期の闘病をがんばっています。