6月8日。
不審死をとげた猫が捨てられていた、との相談を受けて稲敷市に駆けつけました。
猫は亡くなってからすでに時間がたっていました。
ほかにも、かなり衰弱した猫2匹が箱に入って遺棄されていた、まだ息があるが弱っている、
これをうちのなかに保護したが、これからどうしたらよいか、と聞かれました。
病院へ、とお話ししました。
すると、病院での検査によって、2匹の猫は、パルボを発症していることがわかったのです。
パルボに感染した猫2匹が捨てられた、これを保護された方のお宅の猫も
パルボに感染した。
捨てられた2匹はもちろんですが、保護した方の飼い猫たちも、インターフェロンやタミフル、入院治療の甲斐もなく、総勢10匹ほどが、次々に命を落としました。
地域へのウイルス蔓延防止のため、CAPINとしても精一杯のことをしましたが、2つの病院の医療費だけで、383470円の支払いが残されました。
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<6月10日> L.B.病院
マイフリーガード 500 x2匹
入院隔離室 6000 x2匹
採血量 500
血液細胞検査 1500
血液生化学検査 3500
FIV、FELV 検査 4000
キャナインCPVGIAキット 4000X2匹
皮下点滴 3000
インターフェロン 12000x2匹
皮下注射 アンビシリン 3000x2匹
静脈持続点滴 メトクロプラミド 2000X2匹
血管確保 2000
静脈点滴 6000
<6月8日> V.P.クリニック
インターフェロン+ワクチンCPR X 9匹 72000
インターフェロン(高容量)+CPR 14000
消炎剤 2000
<6月9日>
インターフェロン+抗生剤+皮下輸液X2匹 28000
同上(子猫) 8000
<6月10日>
インターフェロン+抗生剤+皮下輸液X3匹 42000
同上(子猫) 8000
<6月11日>
インターフェロン+抗生剤+皮下輸液X4匹 56000
同上 X3匹 42000
<6月13日>
同上 14000
ワクチン 2000
<6月14日>
同上 14000
ワクチン 2000
<6月17日>
同上 14000
ワクチン 2000
同上 14000
血液検査 3000
血液検査 3000
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43470円(L.B病院)+340000円(V.P.クリニック)=383470円
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保護をされた方は事情により、お支払いをするのが困難です。
ふだんのTNRの手術も、CAPINが立て替え、月賦でお支払いされておられますが、それも滞っております。でもやさしいお気持ちで、野良猫の世話をずっとされているのです。
あの場で、衰弱した2匹を放置することはできませんでした。
また、このお宅の飼い猫たち、外猫たちを、見捨てるわけにはいきませんでした。
命をつなぐため、精一杯のことをするしかありませんでした。
たいへん心苦しいのですが、この383470円のうちの一部でも、カンパを頂戴できませんでしょうか。
お願いばかりで心苦しいのですが、どうか、ご理解をよろしくお願い申し上げます。
お名前の前に、「パルボ」とご記入頂けますと、このパルボ感染猫の医療費に充てさせて頂くことにいたします。
申し訳ございません。
お振込先(銀行) :筑波銀行
店番号 : 035 (つくば営業部)
口座番号 : 1307709
口座名 : 動物愛護を考える茨城県民ネットワーク
お振込先(ゆうちょ銀行)
口座名 :特定非営利活動法人 動物愛護を考える茨城県民ネットワーク
(1)ゆうちょ銀行間の送金:記号10630 番号37112431
(2)他金融機関からのお振込口座:
店名:0六八(ゼロロクハチ)
店番: 068
普通預金
口座番号 3711243
※お手数をおかけいたしますが、領収証が必要な方は、お振込されましたらご住所とお名前をメールかファックスにてお知らせくださいませ。 どうかよろしくお願いいたします。
ファックス: 029-851-5586
eメール: info@capinew.jp (お返事に2、3日いただくことがあります)
どうか皆様のご理解をお願いいたします。
よろしくお願いいたします。
CAPIN代表 鶴田真子美(おかめ)
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6月のブログ記事>>> の、その後について、ご報告をいたします。
6月7日に、稲敷市の猫ボランティアさんから、手も足もない首だけの猫が捨てられていると当会CAPINにメール相談がありました。
虐待を受けたような、苦しい表情をしていると言います。
虐待の可能性があるので、警察に相談するまでは埋めたりしないようにお伝えしました。市役所には亡骸のゴミ回収をお願いしたとおっしゃるので、まず警察に通報しなければならず、回収されたら証拠がなくなるから、ゴミ回収は中断すべきだと話しました。
相談者の家の近くには山林や田畑が広がり、ポツリポツリ家が並び、小さな集落になっています。200m離れたところには墓地もあります。
まず、首だけの猫がいる箱のところに行きました。
ビニール手袋をはめて、なかを確認しました。
が、特に手足の切断はなく、ただのミイラでした。
亡くなった猫を箱に入れてそのままにしていたのを、ここに捨てたのだと思いますよ、
とお話ししました。
同じ頃(2日前)に、2匹の猫もダンボールに入れられて捨てられていた、緊急に家に連れ帰り、保護している、というので、警察に電話をして来てもらいました。
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捨てられた2匹の猫は、すっかり弱っていました。おとな猫は箱に入れられても脱走してどこかに走り去っていくのが常ですが、2匹は、箱に入ってぐったりしていたといいます。
毛布にくるまれて連れて来られた猫2匹。
どうしたらよいかわかりませんとおっしゃるので、とにかく放置せずにかかりつけの病院に連れて行くように、とお話ししました。
相談者さんは、猫2匹を乗せて、車で出かけていきました。
(私は警察の対応をしました。)
そして、警察が、
「これは捨て猫ではない、野良猫かもしれない、事件性はない」と言い残し、去って行ったあとで、病院先から電話が鳴りました。
パルボ陽性反応が出たのです。
衝撃でした。
ほんとうに哀しかった。
これからどうなっていくかがわかったから。
でも泣いている場合ではない。
相談者さんの家の猫がまず心配でした。
2日のうちに、ウイルスは広がるはず。
この方の家猫がワクチンをしていなければ危ない。
外猫もいる。
畑で遊んでいた可愛い黒猫ちゃん。あの子も治療を開始しないと。
家猫と黒猫ちゃんをすぐに病院へ。ワクチンとインターフェロンを。
体力があれば乗り越えるだろう、でももう接触から2日が経っている。
相談者さんは集団手術に参加される方、つまり野良猫のTNRをしている方なので、
方々の野良猫だって心配です。
ワクチン接種について確認していきました。
うちの会の集団手術はワクチンを義務づけているから、うちで手術した猫はみな無事なはずです。
ほかの動物病院やほかの猫ボラさんが関わった動物病院では、ワクチンをしていなかったといいます。
これは危ない。
子猫も保護したばかりで未接種だそう。たぶんこの子猫は、可哀想だが、もうだめだろう。
TNRのあとの給餌に彼女が通っている場所は危ない。
地域に感染したらもうアウト。
そこに近づいてはいけない。
この人の家はもう温床になっているから、この人は野良猫を扱ってはいけない。
この先3年は、保護活動を中止しなければならないです、と伝えました。
そして、缶詰やフード、布、ハイターやビルコンをたくさんお渡ししました。
大事なのは、被害を広げないこと。食い止めること。
こまめに電話で指示をしました。
これまで使っていた服やクツはみな捨てたほうがよい。
今後、新しい服はビルコンやハイターで浸け置き洗濯。
玄関にビルコン液の容器をいつも置いて、くつの裏側を必ず浸してから家に入る、家の外に出る、
毎日こまめに、床や壁をビルコンやハイターで洗浄する。
家族全員でそれをやる。
でないと、地域の野良猫がみな、やられてしまう。
みんながつかまえて、手術して、えさを与え、かわいがっている地域猫も死んでしまう。
感染を食い止めるしかないですよ!
医療費が出せないといいます。
CAPINで出しました。
地域感染を防止するためにも、もう、選択肢がありませんでした。
とにかく医療を。1匹でも助かるように。
飼い猫全員にタミフル、インターフェロン、ワクチン、やってもらいました。
7月9日に相談者さんからのメール:
「ワクチンなどしても、すでにぐったりしてる子、今日はどうすればいいんですか?
もう水も飲めず脱水症状。一番と言ってもいいくらい、愛している子です。
今日はどうしたらいいんですか?」
おかめ:
「あきらめたら終わり。往診が無理なら連れて行き、点滴をしてもらってください。早めにタミフルなどやるべきことはやったから、成猫なら助かる可能性は高い。毎日点滴をしたら」
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それからは苦しみの連日。
病院に入院させ、毎日、点滴に通い、それでも次々に亡くなっていきました。
子猫もだめでした。
ワクチンを打たなかった子はみな亡くなりました。
ワクチンの接種の有無で、明暗がくっきり分かれました。
パルボ猫を捨てた人がいちばん罪深い。
たぶん、管理がいい加減な里親譲渡会か、繁殖屋か、どこかで感染し、バタバタ死んだのだろうと思います。
でも、怖くなって病気の猫を捨てて、だれかに拾わせたりしたら、そこからまたウイルスが蔓延していきます。
たぶんミイラ猫もパルボで亡くなったのかもしれません。
********************:
CAPINでは、相談者さんとともに、稲敷警察に出かけ、抗議文を提出する予定です。
動物愛護法44条に基づいて、きちんと対処をしてくださらなかったこと、
捨て猫を捨て猫と扱わなかったこと。
これによって、私たちには大きな損害が出ています。
拾った方の家猫約10匹がパルボを発症して死亡。
また、治療に必要となったインターフェロンやワクチンや入院費用など、併せて37万円を超える医療費がかかりました。
CAPINでは、熊本の活動や常総での活動と、今回のパルボ騒動で、大きな赤字が重なっています。
今年度に入って2か月で200万円の赤字です。
活動をすればするほど、医療費がかかり、お金が出ていきます。
この苦しさは、何とも言いようがありません。
byおかめ