茨城県内の小学校にて、6年生の道徳の授業の一環として、
CAPINに講演の依頼を頂きました。
テーマは「命の大切さ」「ボランティア活動への参加」について理解を深めるということです。
担任の先生が事前にシェルターにいらして下さり、
保護犬猫の現状を御説明するなどして内容を詰め、資料を作成し、
2月21日、パドドゥさんとドラメイが6年生の生徒さんにお話させて頂きました。
今回の講演依頼のきっかけは、生徒さんが拾った赤ちゃん猫の里親さんを小学校の中で募ったことだそうで、動物愛護について関心のある子どもたちが多かったそうです。
はじめに、その赤ちゃん猫の成長ぶりなどを、里親となって下さった担任の先生からご紹介下さり、
このようにすぐ家族ができる幸運な猫ばかりではないことなどをお話して下さいました。
配布した資料は、子どもにも理解できるようまとめた活動内容と、TNRについての資料です。
ご家庭でおうちの方にも今日感じたことなどお話してみて下さいと配布しました。
最初に、センター収容・保護・預かりボランティア・里親譲渡について
子どもたちにも分かりやすく理解してもらるよう作成した、
「仔犬のピース」動画を上映しました。
センター引き出しのほかに、色々な人間の事情で保護した犬猫のことを、
代表的な例を挙げてビフォアー&アフターをスライドで紹介しました。
(例1:虐待された野良猫のトミー)
Before
↓
After
(例2:事故後放置され背骨骨折・下半身麻痺となったアポロ)
Before
↓
After
このほかに、
飼育放棄、高齢者飼育問題、福島レスキュー、子猫の遺棄、地域猫について、
同様にスライドで紹介し、それぞれの問題についてお話しました。
最後に、ボランティア活動をしている者の思いとして、
動画「ねがい」を上映しました。
また、小学生がTNRについて調べたり、シェルターボランティアを体験した自由研究、
中学生の殺処分ゼロに向けた取り組みを調べたレポート、
子供向けの動物愛護の図書を紹介し、授業の後1週間ほど、
自由に手にとって読んで頂けるよう、貸出しました。
生徒さんたちは大変静かに、真剣に聞いて下さり、先生方や校長先生も授業を最後までご覧下さり、暖かな感想を頂きました。
校長先生をはじめ、教諭の皆さまが小さな命について真摯に考えて下さっているからこそ
実現した授業であると、改めて感謝の気持ちでいっぱいです。
講演の後にフィードバックとして生徒さんたちが書いた感想文を、
3月5日、先生がシェルターにお持ち下さいました。
たくさんの生徒さんが、犬猫のために支援物資を持ち寄って下さったそうで、
おうちの方と一緒に選んで下さったであろう、沢山の毛布やタオルなどを頂きました。
皆さん、保護犬猫のために優しい気持ちをたくさん、本当にありがとうございます!!
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生徒さんの感想(抜粋)を一部紹介させて頂きます。
【笑顔になって行く動物を見て、どう思いましたか】
・人間の勝手な理由でつらい思いをさせてごめんなさい、笑顔になってくれて、ありがとう、という気持ちになりました。
・動物に辛い思いをさせた人を許さない。
・捨てられたりしている動物を見て「保護してあげよう」と思う人は、動物の笑顔を作れるんだなと思いました。
・最初はさびしそうな顔で、それが全て人間のせいでぎゃくたいや捨てられて、人間とふれあうのがこわくなってしまうのがかわいそうだと思いましたが、
どんどん人間になれ、笑顔になっていく犬を見て、幸せそうで良かったと、こちらまで幸せになりました。
・どんなにきずついていても、むざんなすがたになっていても、人の愛情やその動物を思う心ですごく幸せそうにしていたのでうれしかったです。
・人間の勝手で殺されたり捨てられたりしてかわいそうでした。全く知らない犬やねこでも、幸せになって嬉しかったです。
・みんな命をもっているので助かってよかった。動物たちの傷ついた心や体をなおしていくことは、とてもいいことだしすごいと思った。
・やっぱり殺処分はいけないと思った。
・殺処分がゼロになってほしいです。
・虐待され人を恐れるようになったけど保護されてなつけるようになったのは、世話をしてくれた人とのきづながあったからだと思います。
・最初は笑顔じゃなかったけれど、人が努力をして動物は笑顔になるんだと思った。
・幸せな犬や猫を見て、ぼくも自分の犬をもっと笑顔にさせていこうと思いました。
・不安だった犬や猫が笑顔になるのは、やさしい人がやさしく犬や猫にせっしてあげるからです。幸せそうな動物は不安をのりこえて笑顔になって行く。
【自分は何ができるでしょうか】
・飼う前に責任を持って飼えるか、ちゃんと散歩やそうじができるか確かめてから飼う。
・ボランティア団体の人たちに募金をしたり、毛布やタオルなどを寄付する。
・自分の飼っている動物だけでなくノラの動物なども考えてなるべく幸せにする方法を考える。
・里親を探したり、地域の人たちで協力してごはんをあげたりする。
・ボランティア活動に参加して動物と交流する。
・迷っていたり捨てられた犬猫をひろって飼い主を探してあげる。
・家の人や近所の人にも殺処分の恐ろしさを伝えるだけでなく、動物を笑顔に幸せにしている人もいることを多くの人に伝えたいです。
・犬や猫を見つけたらほったらかしにしないで、できることを全力を尽くしたいです。
・私たちもボランティア活動をして、1匹でも多く命を助けられたらいいなと思いました。
・老犬や老猫になっても責任をもってちゃんをお世話をする。
・地域猫を見守って大切にする。
・動物に関する本を読み、命の大切さを理解すること。
・ペットショップで動物をかうんじゃなくて、里親を募集している動物をなるべく引き取る。
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自由研究や図書も、早速たくさんの生徒さんが手に取り、自宅に持ち帰って読んで下さったりしていたそうで、
小学生でも、思いがあればできることがあるということを感じ取って下さったようです。
また、自主学習でTNRについて調べてきた子も何人かいたそうです。
そして後日、
校長先生が、担任の先生の机にそっと新聞記事のコピーを置いておいて下さったとのこと。
子どもたちも願っている殺処分ゼロに向け、茨城県の新たな一歩が大きな未来へと進んでいくことを、心から願ってやみません。
Special thanks:
動画を作成・提供して下さった中村様、大塚美由紀様
(by ドラメイ)